電車ポーカー。時間管理の心理学
あなたは「電車ポーカー」というものを、知っていますか。
今夜もメルマガ「セクシー心理学」から、こんな話をお届けします。
最近電車に乗っていたら、英会話教室である「ベルリッツ」が、こんなCMを
出していました。
「ベルリッツに訪れる人の、何と70%が、友人からの紹介です!」
広告的には、「それだけ支持されてるんだよ」と言いたいらしいんですが。
これ、果たしてどうなんだろう、と。
たとえばこれ、ベルリッツに来る人が10人しかいなくて、そのうち7人が「友
人からの紹介」とかでも成り立ちますよね。
これが、
「友人から紹介されて英会話を学ぶ人全部のうち、70%がベルリッツに入る」
とかなら、まだ意味が分かるんですが。
自分の中だけで統計されても。
極端な話、地方で個人で開いてる英会話教室なんて、100%が「友人からの紹
介」になると思うんですよ。ベルリッツを超えてる。
それに何より、
「ベルリッツに訪れる人の70%が、友人からの紹介」
というのは、そもそも「広告で来る人がほとんどいない」ということになるわ
けで、結局この広告を作った人、自分で自分のクビを締めてるんじゃないでしょ
うか。大丈夫ですか。
実際に自分自身、この広告を見て、「僕は友人から紹介されてないから、行か
ないでいいや」と思いました。
あらためて友人の少なさも痛感させるという、顧客へダメージを与える広告。
何を見ても切なさを感じつつも、今夜もセクシー心理学の世界をお届けいたし
ます。
今回は、もんんんんんんのすごいライトな話をします。
◆ 突然の電車ポーカー。
あなたは、「電車ポーカー」というものをご存じでしょうか。
うちの医局で、代々伝わる遊びなんですが。
うちは結構、出張が多いため、移動時間もバカになりません。
そんな中、生まれた遊びです。
だいたいの電車って、横一列の席が、向かい合わせに並んでいますよね。
この一列に注目して、そこに座っている人を見ます。
ボックス席しかない電車なら、一つのボックスで。
このとき、そこに座る人々が何をしているかがポイント。
ほぼ確実に、
「本を読んでいる」
「ケータイを触っている」
「眠っている」
「ボーッとしている(目を開けて何もしていない)」
の4つのうちのどれかになります。
時に「会話をしている」という人もいますが、これは「ボーッとしている」に
含めます。
この4種類の行動が、それぞれどれだけそろうかがポイントです。
たとえば、一列に6人が座っていて、それぞれが、
「本」「本」「眠」「ケ」「ボ」「本」
という行動をしていたら、「本のスリーカード」。
「眠」「眠」「本」「ボ」「眠」「眠」
だったら「眠のフォーカード」です。
とにかく同じ行動が多い方が役が強くなります。
特に終電の時間帯は、眠のファイブカード・シックスカードなどが狙いやすく
なります。企業戦士のみなさま、お疲れ様です。
また2人のプレイヤー(=ヒマ人)でやる場合は、同時に「俺は右!」「私は
左!」と決めて、それぞれの指定した座席を見て、役の強い方が勝ち、という
遊び方ができます。
ちなみに同じ役の場合は、こんな風に強さの差があります。
本>ケ>眠>ボ (左に行く方が強い)
すなわちたとえば、
「本のスリーカード」は、「眠のスリーカード」より強くなります。
マヤ先生に聞いたところ、「より知的っぽい行動の方が強いから」とのことで
すが、いまだにその基準が分かりません。
特に「マンガ」も「本」に含まれるそうで、それが知的なのかは謎です。
また、「化粧」「食事」「ひげそり」「痴漢」「電車男」などの、上記に分類
されない特殊な行動を取っている方もマレにいますが、そのカードが含まれて
いた場合、無条件で負けです。気をつけてください。
特に「痴漢」の場合は、ただちにゲームを中止し、すみやかに警察に報告して
ください。
ただ時に「化粧」が並ぶこともあり、奇跡的に生じる「化粧のシックスカード」
などは、とても壮観で、飛び散るファンデーションの量は特筆に値します。
そのため、逆の意味で最強の役だとして認められるのではないかと審議中です。
(ヒマ人たちのあいだで)
またこのゲームには「ウラ技」も存在します。
たとえば、
「眠」「ボ」「ボ」「ボ」「ケ」「本」などのように並んでいるとき。
普通に考えたら「ボーのスリーカード」ですが、このときわざと大声を出し、
眠っている人を起こすことで、強制的に「ボーのフォーカード」にすることも
できます。
また相手の目を見つめながら、ボソッと「ケータイの使用はご遠慮ください…」
と何度もつぶやくことで、やはり「ケ」を強制的に「眠」にするという荒技も
存在します。
しかし、どちらもあまりに失うものも多いので、現在は禁じ手とされています。
◆ 有能さ=○○のうまさ?
………。
これで終わったら、どこが心理学のサイト・メルマガなのかまったく意味不明
ですので、ちょっとしたプラスアルファを。
実はアイルランドの心理学者であるバリング(1996)らは、60社の車の販売店
に勤めるセールスマンの統計を取り、「どんなタイプの人間が、もっとも成績
が良かったか」について調べました。
その結果、「時間を有効に使うのが得意」な人こそが、「成績の良さ」と強い
関連性を示したのです。
仕事ができる人は、ほぼ確実に、時間を使うのが得意です。
要領がよいと言ってもいいでしょう。
逆に仕事ができない人は、タラタラしたまま時間を過ごしています。
すべてにおいて切り替えができず、要領も悪いことが多いものです。
すなわち逆に言えば、時間をキチッと管理し、有効に使うことができれば、仕
事も能率良く進めることができる!というわけです。
そう!
たとえばヒマでたまらない電車の中であっても、今みたいな遊び心を忘れない!
こういう発想を持つことで、ただ漫然と過ごさず、「遊び」という時間を持つ!
これによって、頭を活性化させれば、成績だって良くなる…
ということで、つながりましたでしょうか。つながったことに。
◆ すべてに、ツッこもう。
もちろん、この電車ポーカーだけではありません。
どんな時でも、「別の見方」をすることは、何より大切です。
世の中って、想像よりずっと「抜けて」いるものです。
ツッコミどころ、満載です。
たとえば冒頭のベルリッツの広告も、僕なりにツッこんでみた結果、ああいう
ネタになりました。
ネタが増えれば話の引き出しも広がるはずで、魅力的な会話もできるかもしれ
ません。もちろんそうなれば、営業成績もアップする…。そう考えることもで
きるでしょう。
◆ 話題はずっと続きます。
また、異性と一緒にいるときなどに、話題がつきることもあるはず。
そんなときは、文字通り、ネタを「現地調達」することです。
とにかく周囲を見渡せば、必ず1・2コは、ツッこみたいことが見つかります。
そして、
「あの、ふと思ったんだけど、あそこにある看板って…」
と言えば、一応は会話になります。
僕はよくやります。
もちろん、
「服の広告」⇒「どんな服着るの?」
「車の広告」⇒「車って運転する?」
などの、単なる質問でもいいでしょう。
これによって、話題をほぼ無限につなげることができます。
いずれにしても、「何も話さない」よりは、ずっとマシなはずです。
常に周囲のものを観察し、ツッこむこと、または連想することが、何より大切。
その気持ちを持っただけで、「景色」は「ネタ」や「燃料」になるんですよ。
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◆ 今回のまとめ。
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○ 時間を有効に使える人が有能な人です。
○ ただそのためには、とにかく「退屈な時間」や「ヒマな時間」に、見るも
の見るものに、自分なりに「ツッこむ」こと。
○ それだけで、ある意味「充実した時間」になります。ネタの引き出しも増
えるかもしれません。
○ 電車ポーカーも、いつか興味ありましたら。
というわけで、いかがでしたでしょうか。
ちなみにうちの医局では、他にも「電車神経衰弱」「電車ババヌキ」「電車坊
主めくり」などの遊びが次々と開発されています。
これはこれで異様にムダな時間の使い方ではないかと本気で悩みつつ、今夜は
お開きとしたいと思います。
みなさまここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)
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