常盤貴子の心理実験 ?冷たくても熱い男。

あなたは「常盤貴子の心理実験」というものをご存じでしょうか。
心理学者である小出(1998)は、男子学生たちにたいして、こんな文を読ませました。

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ある食品メーカーは、最近売り上げの落ちたカップラーメン(1個200円)を売るために、キャンペーンを張ることにした。
そのキャンペーンとは、そのカップラーメン(1個200円)についている応募券を送ると、抽選で30名が、常盤貴子と1日デートできるというものだった。
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これ、あなたはどう思いますか。

 


 

こんばんは。ゆうきゆうです。
では今夜も、セクシー心理学の世界をお届けいたします。

◆ 個人名の心理実験。

あなたは「常盤貴子の心理実験」というものをご存じでしょうか。

心理学者である小出(1998)は、男子学生たちにたいして、こんな文を読ませ
ました。

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ある食品メーカーは、最近売り上げの落ちたカップラーメン(1個200円)を
売るために、キャンペーンを張ることにした。
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微妙に設定が生々しい。
「売り上げの落ちた」とか「1個200円」とか、設定が細かいです。

アンケート文は続きます。

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そのキャンペーンとは、そのカップラーメン(1個200円)についている応募券
を送ると、抽選で30名が、常盤貴子と1日デートできるというものだった。
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なぜここで、女優の個人名が。
というか、どうしてここで常盤貴子。

まぁ、確かに98年だったら旬だったかもしれませんけども。

とりあえず、少なくとも実験者の先生がファンだっただろうことは分かります。

さらに抽選で30名がデート。
どう考えても常盤貴子がOKするとは思えませんが、まぁ、フィクションです
のでツッこまないのがお約束です。

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なお、応募は1人5通まで可能で、たくさん応募するほど当選確率も上がると
する。このカップラーメンは、おいしくもまずくもない味だが、あなたならこ
のカップラーメンをいくつ買って応募するか?

⇒ 回答欄  そのカップラーメンを __ 個買う。
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え、もう応募前提なんでしょうか。

常盤貴子とのデートなら、みんな買う! 最低1個は必ず買う!

先生のそんな信念を、強く感じます。

もちろん「0個」と答えることも可能とは思いますが、そもそも質問文が「い
くつ買うか?」という形ですし、なかなかそう答えるのは難しいかもしれませ
ん。

いずれにしても、先生のこの発想、素敵です。

さて、ここであなたもこの実験に参加してみましょう。

少し分かりやすくアレンジしてみます。

さすがにここで常盤貴子で想像するのはアレですので、とりあえず、あなたが
「ものすごく魅力的」と思える、心から憧れている人をイメージしてください。

芸能人でも、心底好きな人でも構いません。
普段なら、話しかけるどころか、ほとんど会うことすらもできない人。
でも、昔から、ずっとずっと憧れていた人。

そして、出会いの神様が、「お金を払えば、その人と恋人にしてあげよう」と
言った場合、あなたはいくらまでなら払いますでしょうか。

微妙に生々しい質問ではありますが、たぶんカップラーメンも本質的には同じ
ことを言っている気がするので、こういう形といたしました。

お金で愛は買えない、というご意見も重々承知しておりますが、とりあえずお
気軽にお答え下さい。

出会いの神様とか言ってる時点でカップラーメン以下っぽい設定ですが。

◆ まさか、あの常磐さんが。

さて、そして実験は続きます。

ここで実験者は、同時に、「あなたは常盤貴子をどう思うか?」というアンケートも取得しています。
どれだけこだわりがあるのかは分かりません。

この際、彼女の「美しさ」「性格の良さ」「好感度の高さ」の3つに分けて、被験者の感想を求めました。

ちなみにこのとき、常磐貴子を「美しい」と判断した男性は、そのまま「好感度も高い」と判断している
ことが多く、またその場合「性格もいい」と判断していることが多くなりました。

小出先生、さぞ大満足だったに違いありません。

そして、ここからがある意味、メインです。

実験者は、さらにこんな文を読ませました。

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ここで、こんな場面を想像してください。
あなたが友達との待ち合わせで喫茶店に入ると、何と隣のテーブルで、常盤貴子がマネージャーと
仕事の打ち合わせをしていました。
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この実験、エンドレスで常盤貴子です。どれだけ好きなんでしょうか。

ちなみにこれを紹介している心理文献では、1ページに10回以上「常盤貴子」と出てきます。
ずっと読んでいると洗脳されます。

文は続きます。

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あなたはここで、勇気を出して、彼女に「サインをもらえませんか」とお願いしました。
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小出先生自身がサインをもらいたい、ということがすごく分かる一文です。

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すると彼女は、「あなたが私のファンじゃなくなっても、私の人気は落ちないんで」と言い、
サインを断られてしまいました。
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まさかの急展開。
断りのセリフも、なんだか生々しいです。

よく女性誌にある「私が見た芸能人」みたいな体験談に近いものがあります。

ちなみにその紹介した文献では、冒頭にこんな注意書きがあります。

「なお、この文の中に常盤貴子が出てくるが、実際に常盤貴子がそのような行動を取った
というわけではなく、心理テスト内の架空の常盤貴子ということをご了承いただきたい」

当たり前だ、と思いました。
というか、わざわざ書く弱気さが素敵です。

そこまで恐れるなら実名を使わなければいいのに。

そしてここで、この文は、こんな風に結ばれます。

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さて、このようなできごとに直面した場合、あなたはさきほどのカップラーメンの懸賞を目にした場合、
そのカップラーメンをいくつ買うでしょうか?

⇒ 回答欄  そのカップラーメンを __ 個買う。
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そこでまたカップラーメン。
よほど気に入った設定なんでしょうか。

さて、あなたにも質問です。

さきほど想像した理想の異性が、あなたの話しかけにたいして、やはりとても冷たい対応をしたとします。

ここで、同じく出会いの神様が、「○円払えば、恋人にしてやろう」と言ったとしたら、何円まで払いますか?

◆ 飛んで火に入る。

ここで、実験結果です。

実は小出先生は、このあと、「サインを断った常盤貴子をどう思うか?」というアンケートを行っています。しつこすぎです。

このとき、「美しさ」に関しては、サインを断られる前と後で、大きな変化はありませんでした。

しかし「好感度の高さ」に関しては、サインを断られた後、大きく下がりました。
これはまぁ、当然ですね。

でも、ここからがポイントです。

「カップラーメンをいくつ買うか?」に関しては、サインを断られる直前と直後で、「それほど大きな変化がなかった」のです。

彼によると、買うカップラーメンの数は、「その相手と親密になりたいという気持ちの度合い」。
カップラーメンで表される親密度ってどうなんだ、と思いますが、確かに納得はできます。

すなわち人は、

「一度でも魅力的だと思った相手に冷たくされた場合、理性では『イヤなヤツ!』と考えることはできても、
それでもその相手と親密になりたいという気持ちを、止めることはできない」

という結論になるわけです。

もちろんこのアンケートは(常盤貴子だけに)男子学生のみが対象でしたが、女性でも当てはまる人も
多いのではないでしょうか。

特に男性の場合、「高飛車なあの女を、より屈服させたい」という気持ちもあるかもしれません。

◆ あなたの答えは…?

ここであなたの、最初と最後の「運命の神様に払う値段」を比較してください。

これが「あまり大きく変わっていない」のなら、あなたもこの傾向が大です。

よく言えば、少々のことでメゲず、恋の情熱が長続きするタイプ。

しかし悪く言えば、相手が悪女であろうと悪い男だろうと、どんどんハマりこんでいくタイプです。
また相手が完全に拒否している場合、ストーカーに転じる危険もあるので注意しましょう。

逆に、「10分の1以下くらいまで減る」だったり、「もう一気に0円」という方は、この傾向は少ないでしょう。

良く言えば、気持ちをすぐに切り替えられるタイプ。

でも悪く言えば、プラスから一気に極度のマイナスに転じることも多い人。
そのため普段の生活では、ちょっとしたことや、または周囲のウワサ話などに惑わされ、ネガティブな気持ちになることもあります。
注意してください。

ちなみに自分は、後者の方がより高くなりました。
この場合、M属性があるということです。もっとも注意してください。

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◆ 今回のまとめ。
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○ 人(特に男)は、最初に魅力を感じてしまった相手に冷たくされた場合、理性では「イヤなヤツ」だと思おうとする。

○ しかしそれでも、「親しくなりたい」という気持ちをカンタンにあきらめることができないもの。

○ 常盤貴子は一部の心理学者のあいだで大人気。

 

◆ さいごに。

作家であり映画監督でもあるウディ・アレンの言葉に、こんなものがあります。

「恋をすることは苦しむことだ。苦しみたくないなら、恋をしてはいけない。
 でもそうすると、恋をしていないことでまた苦しむことになる。」

カンペキな恋愛や、カンペキな相手なんて、存在しません。

どんな恋愛も。
そして、どんな生活も、つらいことがあって当然なんです。

でもそれは、「○○だからやめよう」ということであきらめ、何もしないことより、ずっとずっと幸せなことなんですよ。

(完)

今回の話が何か少しでも参考になることがあれば幸いです。

 

そしてここから、プラスアルファのウラ話です。
これを見ているあなた、本当にありがとうございます。

さて、どんな実験でも、みんながみんな、同じ結果になるわけではありません。

実際に、
「サインを断られたことで、カップラーメンの数が大きく減った」
という男子学生も存在しました。

言ってみれば、「サインを断られた⇒もう、その相手とは会いたくない!」という人です。

そしてこういう学生ほど、

「常盤貴子は美人だけど性格も悪い」

と判断することが多くなりました。

一般的に、

「美人ほど性格が悪い」
「いい男ほど性格が悪い人が多くて…」

という人も多いものです。

しかしこの実験から、そもそも普段の生活で、そういう人に冷たい仕打ちを受け、
その結果「あきらめた」ことが多い人ほど、このように考える、ということが分かったわけです。

さらに。

この小出先生は、書籍の中で、こう書いています。

「美人とつきあえない男性(筆者も含まれる)が、自分の境遇を受け入れるために、
美人は性格が悪いということにしていると推察される」

………。

「美人とつきあえない男性(筆者も含まれる)」

 

まさかの自虐ネタです。

大丈夫でしょうか。
美人とつきあえないのでしょうか。

思うに「常盤貴子常盤貴子」と連発していたら、確かに微妙に縁遠くなりそうな気がしないでもありません。

でも先生のセンスは個人的に大好きですので、たぶんその方面を前面に出せばよりモテるのではないでしょうか。

先生的には余計なお世話と思いますが、そんな思いが捨てきれません。

人にこんなこと言っている場合ではないことを重々感じつつも、ここまで遊びに来てくださって、本当にありがとうございました。

 

 

今回の内容は、こちらを参考にさせていただきました。

小出 寧
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