シメキリまで、仕事をするな。 遅延と自信の関係

2009/3/4 水曜日

あなたは小学生の夏休み、どっちに近い子供でしたか?

A「とにかく宿題を後回しにして、まずは遊んでしまう子供」

B「とにかくまずは宿題を先に片付けて、そのあとに遊ぶ子供」

これで、あなたが「自信に満ちあふれているか」が分かりました。

こんばんは。ゆうきゆうです。

最近、花粉がひどいです。

本気で、スギ全部伐採すればいいのに、と思います。

スギの森林・資材としての価値は重要かもしれませんが、花粉症の治療にかか
る国民全体の医療費、また花粉による国民の活動性の低下を考えたら、絶対に
後者の方が高いと思うのです。

いや「でも花粉症で死なないじゃん」と思う人、甘いです!

たとえば花粉症で、一人の国民が、一日5分間(本当はもっとずっと多いです
が)仕事にならなかったとします。

すると花粉シーズンが、二ヶ月こと60日続いたとして、

5×60=300分。
すなわち総計、5時間がムダになります。

ここで現在、人口の15%くらいが花粉症とのことで、だいたい1500万人。

すると全体で、

1500万×5時間=7500万時間。

さらに7500万時間=だいたい300万日=だいたい1万年です。

人間の寿命が70年と考えると、それで割って、だいたい140人。

すなわち1年につき140人分の一生がムダになるのと同じ!

言ってみれば1年で140人が、花粉によって殺されるのと同じなのです!

ギャア! ひどい! 殺人者!

「日本のスギ全部伐採党」とかできたら、絶対に投票します。
何で誰も作らないんでしょうか。

もしそれがダメなら、日本のスギを全部一カ所でまとめて、カバーで囲えばい
いのに。
もうどこかの県とか一つあげるから。そこをスギの王国にしていいから。
そこから出てこないで。

それすらダメなら、すべてのスギを、完全一夫一妻制にしたいです。

雄花と雌花を、ひとつひとつ管とかでダイレクト直結。
花粉はその管の中しか通れません。
とにかくパートナーは世話してあげるから、もう精子を世の中にまき散らすな、と。

………。

こんなことを考える自分は、たぶん脳内まで花粉に侵されてるんだと思います。

とりあえずクラリチンなど飲みつつも、今夜もセクシー心理学の世界をお届けいたします。

◆ 延ばすことの、重要な意味。

さて、あなたはどうしてもやらなければいけない仕事を「先延ばしにする」人でしょうか。
それとも「早くからやろうとする」人でしょうか。

実はアメリカの心理学者であるチョイ・チューらは、200人以上の大学生を対象にして、行動パターンと性格の関係について調査を行いました。

その結果。

自信に満ちあふれて、勉強への集中力が高く、時間を有効に使っている人ほど、

「Active  procrastination を使うことが多い」

ということが分かったのです。

「Active  procrastination」とは、日本語にするなら、

「積極的先送り」もしくは「積極的遅延」。

すなわち、

「ある仕事や勉強を、ギリギリまでやらずに先送りすることによって、シメキリ直前になって自分を追い込んで完成させる」

こと。

たとえばテストで言うなら、テスト直前まで本気を出さず、前日に必死に勉強することを言います。

これを積極的に行っている人ほど、実は「自信が高く」「時間を有効に使っていることが多い」というわけです。

これ、個人的に面白いと思ったのですが、いかがでしょうか。

普通に考えたら、逆に思えるかもしれません。

童話「アリとキリギリス」は、夏のうちからコツコツと働き、食物を蓄えるアリを賛美する話です。
何もしてこなかったキリギリスは、冬に凍えます。

しかし実際「追い込まれるほど力を発揮する人」というのは存在します。

分かりやすく表にするなら、こんな感じです。
★がシメキリのある仕事、◎が関係のない仕事や遊びとします。

<先にやろうとする人>

1日目 ★★
2日目 ★
3日目 ★
4日目 ★
5日目 ◎
シメキリ

<積極的に遅延する人>

1日目 ◎
2日目 ◎
3日目 ◎
4日目 ★★
5日目 ★★★
シメキリ

結局、「前もってやっておこう」と思う人は、「シメキリはまだ先だ」という安心感から、ダラダラ過ごして、時間いっぱいかかりきりになり、他に何もできない人もいるはず。

逆に、ラスト近くに集中してやった人は、そこまでに遊んだり、別の好きなことをできていたわけで、総じて考えると「トク」です。

すなわち積極的に遅延する人は、あとで濃密に集中することになります。
だからこそ時間を有効に使えていて、同時にその充実感から、自信が湧いてくる…と考えられるわけです。

◆ シメキリに追われるから、天才になる…?

実際にマンガ家や作家さんなどで、

「シメキリにギリギリになってしまって、編集者さんに催促される」

というエピソードがよくあります。
かの藤子不二雄先生、手塚治虫先生もそういうタイプのマンガ家だったそうです。

そう考えると、

「天才ほどシメキリに余裕をもって仕事を終わらせる」

のではなく、

「天才ほどシメキリにギリギリになり、だからこそ天才を維持できる」

と考えられるかもしれません。

シメキリ前だからこそ、すべてが濃密になる。
逆にそれまでに好きなことをして、結果的にさまざまな体験から、ネタが生まれることもある…。

これを繰り返すからこそ、続けられるのかもしれません。

◆ あなたはどっちのタイプ?

ですので、

A「とにかく宿題を後回しにして、まずは遊んでしまう子供」

という人の方が、

B「とにかくまずは宿題を先に片付けて、そのあとに遊ぶ子供」

という人より、もしかして今、色々なことをこなすことができて、自信が強い人間の可能性があります。

とはいえ重要なのは「積極的」な遅延です。

「ダラダラしていて、結局シメキリ前に泣いてる」

のは、どちらかというと消極的な遅延です。

「ギリギリでやればいいんだ! それまでは好きなことをするんだ!」

という前向きな発想こそが重要です。
そのあたりを混同しないようにしましょう。

ただ言うまでもありませんが、この発想は周囲の人には言わない方がいいでしょう。

特にあなたが学生で、宿題をやらないでいて、お母さんに怒られたとして。

「違うから! これ、積極的遅延だから!」

とか言ったら、間違いなく殴られると思います。気をつけましょう。

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◆ 今回のまとめ。
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○ シメキリまで積極的に「先延ばし」にする人ほど、実は時間を有効に使い、「自信が高い」ことが多い。

○ 先延ばしできる義務は先延ばしして、今は積極的に好きなことをしてしまうことが大切。

「シメキリギリギリになることを正当化」するわけではありません。

ただ伝えたいのは、「仕事がうまい人、時間に余裕がある人は、意外にシメキ
リにギリギリになっている傾向がある」ということだけです。

くれぐれも「やってみたらシメキリに間に合わなかった! どうしてくれる!」
という結果には責任持てません。すみません。

◆ さいごに。

終わりに、かの大作家バーナード・ショウの、こんな言葉をご紹介します。

「年を取ったから遊ばなくなるのではない。
遊ばなくなるから年を取るのだ。」

シメキリなんて、ギリギリになってから頑張ればいいんです。

常にそのことを意識して、やりたいことをガマンする必要なんかありません。

それを繰り返していたら、一生何もできないまま、終わってしまいます。

大切なのは、今やりたいことを、今やってしまうこと。

それだけで、最後に後悔することは、なくなるはずですよ。

(完)

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。