「殴られた」は、ダメ。 言い換えの心理

「おバカキャラで売っている」という言い換えを最初に考えた人は天才だと思う今日この頃、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

同じ事実なのに、こんなに与える心理イメージが違う!?
今夜はそんな「言い換え」の心理学をお届けします。

 

あらためましてこんばんは。ゆうきゆうです。

最近思うのですけども。

「お姉キャラで売っている」
「ぽっちゃりキャラで売っている」
「変態キャラで売っている」
「キレキャラで売っている」

など、どんな要素でも「○○キャラで売っている」とつけるだけで、何だかポジティブな要素を感じます。

 
「すべて分かった上で、あえてやってるんだよ」的な。
ふしぎ! 言葉のマジックです。

ですのでたとえばあなたのお母様から、

「アンタ、なんでそんなに勉強できないの!?」

と怒られたら、

「違う! 単にオレは、おバカキャラで売ってるだけだ!」

変態行為で通報されたときは、

「私は変態キャラで売っているんだ!」

詐欺罪で逮捕されそうなときは、

「自分、ウソつきキャラで売ってますから」

絶対に通用すると思います。もう無罪。
あぁ、だったらしょうがないよね、みたいな。

 

………。

そんな僕は、バストキャラで売ってます。

 
そういうことに。

いくら売っても誰も買わないだろうなと濃厚に感じながら本題に。

◆ 「ない」は、言わない。

さて心理学では、このような「ちょっとした言い換え」で、人へ与える印象は、大きく変わると言われています。

ある実験では、「自分のことをネガティブに考えている人ほど、『ない』(not)という言い方をよく使う」ということが確かめられています。

無意識に自分自身の中に生まれるネガティブな気持ちが、そのまま言葉に出てしまうわけです。

たとえば、

「楽しかった」 ⇒ 「つまらなくはなかった」

「いいね」 ⇒ 「悪くはないね」

「少しなら、あるよ」 ⇒ 「少ししか、ないよ」

という言い方をしてしまうわけですね。

そして、この「ない」という否定は、無意識に相手の意識にも、ネガティブな気持ちを起こすもの。

ですのであなたが「○○ない」という言い方をしているなら、とにかく逆。
「ないを使わずに言い換える」ことです。

「分からなくはない」 ⇒ 「分かる」
「嫌いじゃない」 ⇒ 「好き」

など、シンプルに言い換えてみてください。
それだけで、相手に与えるインパクトは、大きく変わるはずです。

◆ 受け身ではなく、能動で。

また心理学的に「受身形」の言葉は、やはりあまりいい印象を与えないとされています。

同じ内容であっても、「能動形」の方が、イメージは良くなるのです。

たとえば、

「たくさんの女の子に好かれる」よりも、

「たくさんの女の子にモテる」

と言う方が、より「おおっ!」という印象がありますね。

うん。
まぁ、ゼイタク言いませんので、前者でも十分アリなんですけども。

逆に、

「僕は、多くの人から嫌われている」よりも、

「僕を嫌っている人は多い」

という言い方の方が、なんだか前向きな印象がしませんでしょうか。しなかったらごめんなさい。
まぁ、嫌われてるのは同じなんですけど。

でも、後者の方が、「でも、僕はこの道を突き進む!」みたいな、前向きな言葉が飛び出しそうに感じませんでしょうか。

これこそが、能動形のマジックです。

 

◆ 仕事でも…?

これは仕事でも同じ。

「契約を断られた」
「あの会社をクビになった」

では、すごく悲しいイメージになりますが、

「契約をいったん白紙に戻した」
「あの会社を、今後の将来のために退職することにした」

と言うと、エリートっぽく感じます。

簡単な言い換えでイメージは大きく変わります。
ぜひ覚えておきましょう。

◆ 恋愛でも…?

さらに恋愛でも同じ。

「他の男に恋人を取られた」
「好きな人にフラれた」

というと、やはり切なすぎるイメージになりますが、

「他の男に恋人を譲ってあげた」
「好きな人の意志があったから、別れた」

というと、ものすごくダンディな男性のイメージがあります。
武士は食わねど高楊枝です。

他にも、

「彼女に殴られた」というと情けなく感じますが、

「彼女に殴らせてやった」というと、すごく男らしく感じます。
すごい度量がある感じです。

でも、
「彼女に殴ってもらった」
とかだと、行きすぎてM風味を感じますので注意が必要です。

-----------------------------------
◆ 今回のまとめ。
-----------------------------------

○ 「ない」は、「ある」に言い換えよう。

○ 受身形の言葉は、能動形に言い換えよう。

 

というわけで、言い換えのマジック。
いかがでしたでしょうか。

受け身の言葉で、被害者のように振る舞うのは簡単です。

でも、世の中の成功者だって、同じように、たくさんの苦しさの中で生きています。
誰にもまったく攻撃をされなかった人なんて、存在しません。

ただ成功者は、あえてすべてを、「能動形」で言い換えているだけ。

だからこそ、成功続きのように見えているだけなんです。

 

大切なのは、あなたのつらかったことを、ほんの少しだけ、言い換えてみること。
そこから、すべてが変わっていくんですよ。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。