1000人の胸を吸った男。~継続の大切さ

あなたは、仲田祐一という人物をご存じでしょうか。

今や誰でも知っている、ベビー用品を作っている「ピジョン」という会社があるのですが、その創業者の方です。

この人の話を、最近聞いたのですが。

いや、スゴイんです。もう本当に。
 

あらためましてこんばんは。ゆうきゆうです。

そんなこんなで、今夜もセクシー心理学から、こんな話をお届けいたします。

 

さて、ピジョンの創業者、仲田祐一さん。

彼がピジョンを作ったのは、1957年のこと。
当時、赤ちゃんの「ほ乳瓶」は、あまりいいものがありませんでした。

実際、赤ちゃんはもっとも「ダマされにくい」消費者です。

お母さんの胸を吸えるかどうかというのは、まさに「生きるか死ぬか」。

ニセモノに吸い付いてしまったら、栄養が取れず、死んでしまう可能性だってあります。
そのため本能的に、ちょっとでも「本物」と違うほ乳瓶だと、見向きもしないそうです。

いずれにしても、当時のほ乳瓶では、赤ちゃんがうまく吸えず、世の中のお母さんたちは、大変苦労していたのです。

ここで立ち上がったのが、彼、仲田祐一!
とにかく理想的なほ乳瓶を作ろうとしたのです。

 

 

えー。

ここで、ですね。

彼が何をしたか、分かりますでしょうか。

いや、うん。
たぶん、僕が話すからには、だいたいそのあとの展開が分かるかと思うんです
が。

彼は、日本中を旅して、子供がいるお母さんたちに、胸を吸わせてもらったそ
うです。

理想の乳首を制作するため、「本物」を研究しようとしたわけです。

その数、何と、約1000人だとか。ギャア。

………。

まぁ、吸わせてあげるお母さんも、スゴいと思うんですが。

「あの、すみません。吸わせてほしいんですが」

「………は?」

「胸を、吸わせてほしいんです」

「…ヘ、変質者…?」

「いやいやっ! 違うんです! 私、ほ乳瓶を作ってる会社のモノで!
理想の乳首を作るために…」

「助けてー! 誰か助けてー!!」

みたいな。
どう説明しても、OKしてもらえる目が想像できない。

これで大丈夫なら、もう日本全国、明日からピジョンの社員ですよ。
僕も間違いなく入社ですよ。

まぁ、実際彼も、謝礼は払っていたそうですが。

でも払ったにしても、よく吸わせてもらったな、とか思うわけです。

お母さんも、右に赤ちゃん、左にピジョン社長、みたいな。
お父さんもホント困ると思います。

ていうか、どんな顔して吸ってたのか非常に気になります。

仕事という名目だけに、真面目な顔して吸ってないとダメだと思いますし。
僕だったら無理だと思う。

絶対にその顔、続けられる自信がありません。

実際、当時の反応も同じだったようで、週刊誌に「おっぱい社長奮戦す」という記事で取り上げられたそうです。

いやコレ、どう考えても偉人伝的な記事じゃないと思うんですよ。
「おっぱい社長」とか言うなと。

いずれにしても、彼の研究のおかげで、理想的なほ乳瓶が完成し、世の中の赤ちゃんたちは、すごく助かったわけです。

「うわコレ、すっごい吸いやすいでちゅ~!」
「固すぎず柔らかすぎず、ちょっと吸っただけであふれてくるでちゅ~!」
「まろやかで、それでいてしつこくなく、舌の上で踊るようだちゅ~!」

みたいな感じだったと思います。
赤ちゃんたちの感想。

うん。
なんか今回、特に調子に乗ってるようです。

◆ 外的よりも、内的な。

しかし現在、言うまでもなく、そういうお姉さんの写真とか、本でもネットでも、あふれてると思います。

そのため、ビジュアルだけでなら、たくさんのサンプルが集まるのではないでしょうか。
吸うのは無理ですが。

しかし1950年代、間違いなく、そこまでメディアが発達してはなかったと思います。
そのため、「実際に」旅して、日本中で吸わせてもらうというのは、ある意味、しかたのないことだったのかもしれません。

でも、それでもですよ!?
さすがに、1000人も吸って回るのは、スゴイと思うのですよ。

何より偉大なのは、「思いつくだけでなく、実際にやっちゃった」ことだと思います。

おそらく誰でも、「理想の乳首のためには、本物を見ないとダメかもねぇ」と考えるとは思います。ここまではたどりつくはずです。

しかし!

それを実際に、やっちゃうかどうか。
それも、1000人も、行っちゃうかどうか。

だってたぶん、間違いなく、みんな、好奇の目で見たり、笑ったりすると思うんです。週刊誌の記事が、実際にそうだったわけですし。

また心理学的には、

「ある人の行動を見たとき、たとえどんなに外的な理由づけがなされていても、それを内的な理由づけで判断してしまう」

とされています。

たとえば分かりやすい実験として、こんなモノがあります。

人をランダムに分けて、ある人には「クイズの司会者」、ある人には「クイズの解答者」の役をさせます。

そして司会者に、クイズの問題を出させ、解答者に答えさせます。
で、その答えを、司会者が発表するのです。

ここで、その風景を、多くの被験者に見せます。

同時に「彼らはランダムに選ばれた役として、司会者・解答者をやっているだけですよ」と説明するのです。

すると、そう説明された上でも、「司会者役をやっている人は、解答者役をやっている人よりも、知的である」と判断されることが多かったのです。

いや、役ですので、クイズの答えを知っているのは当然なんですが、それでも、「知的」だと判断されたわけです。

どんなに!
どんなに外的な理由があると説明しても、これは「本人の内面的なものだ」と判断してしまう…というわけです。

 

 

◆ たとえ演技でも…。

そういえば昔、「時計仕掛けのオレンジ」という映画がありました。

まぁ、結構、ハードで残酷な映画だったのですが。
その主役を演じた俳優は、その後しばらく、オファーがなかったそうです。

どんなに、決まった脚本のもとに演技をしていると説明されても、

「あの俳優自身が、残酷な人なんだ」

というイメージがついてしまったからだとされています。

この論理から言いますと。

そのピジョンの社長さんも、どんなに「仕事のため!」「赤ちゃんのため!」
と言ったとしても、間違いなく周囲は、

「うふふっ…。そう言いつつも、本当はスキなんでしょ?」

と思ってしまうと思います。

でも!
どんなに説明しても、やはりそう思われたとしても!

それでも、仕事として貫徹し、1000人も吸い続け、さらに商品として完成させ
たという行動こそが、偉大なのです。

僕は彼の行動に、敬意を表します!

うん。表されても困ると思うんですが。

 

◆ とにかく行動をやり遂げよう。

実際、ペンシルバニア大学の心理学者であるダックワース博士によると、

「一回決めた目標を変えない」
「興味の方向をあまり変えない」
「一度開始したら、最後までやると決めている」

という人ほど、何かを継続し、成功する可能性が高いそうです。

ただ、吸い続ける。

内容が内容だけに、なかなか評価されにくいとは思うのですが、彼の行動にこそ、成功の大原則が隠されていると思います。

僕は彼の存在を、偉大な人間として、後世に伝え続けたい。

子供向けの学習マンガにして、ナイチンゲールとかエジソンとかの隣に並ばせたい。

たぶん、9割くらいのページを使って、吸い続けるシーンを入れると思いますが。
成人指定ですか。

◆ 今回のまとめ。

○ 一度決めた行動を、何があってもやり遂げることこそが、成功のために一番大切なことです。

○ 周りが何を言っても気にしないで吸い続けてください。

というわけで、いかがでしたでしょうか。

その行動が、最終的に良かったか悪かったかなんて、あなたにも僕にも、100年先の人にも、判断することはできません。

大事なのは、とにかくあなたが信じた方向に向かって「進み続ける」こと。

それこそが、何よりも大切なことなんですよ。

 

ちなみに自分自身もここでよくバスト連発しています。

そのためか、実際に会った人に「本当にバスト好きなんですねぇ」と言われます。

いやいやいやっ! これ、ネタですよ!?

みなさんに楽しんでいただくために、ギャグとして言ってるだけですよ!?
仕事ですよ!?

本当は大の苦手です。

あまりに苦手なので、誰か鍛えるためにバストお願いいたします。

………。

この道を突き進むのはかなりイバラの道っぽい気がしつつも、ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)