本を使った心理マジック 「解答編」

「あー、分かったぁ!」 本を使ったマジック、解答編です!

こんばんは。ゆうきゆうです。

というわけで前回のマジックの解答編です。

(マジックの内容)

1 ページをパラパラめくる

2 相手に「ストップ」をかけさせる。

3 そのページ数と同じページを、相手の手元の本で開いてもらう。

4 その相手の手元の本の右上の言葉を読み上げる。

5 相手は「何で分かるの!?」と驚く

というものでした。

では、そのトリックとは!?

Yさん「え、ちょっと待ってぇな」

Kくん「何でしょうか」

Yさん「もう一回、やってもらっていいです?」

Kくん「ギクリ」

Yさん「どうしたん?」


Kくん「き、記憶力の限界が……あぁ、いえ、では、好きなところでストップと言ってください」

Yさん「ストップ」(即座に)

Kくん「…はい。86ページで」

Yさん「そのページ、見せてくれません?」

Kくん「WHAT?」

Yさん「外国人になってもアカン。本、見せてくれません?」

Kくん「いや、それはちょっと」

Yさん「見せぇ」

Kくん「はい」

Yさん「ありがとぉ」

Yさん「…………」

Yさん「ぜんぜん別のページやん……」

というわけで正解は、

「実際にストップしたページに関係なく、右上の単語を覚えていたページを言う」

でした。

恐ろしくシンプルな答えですみません。

しかしコレ、意外に気がつかないのです。

なぜならこの作業の直後、すぐに相手にそのページを開かせるから。
すると相手の意識は「次は?」となり、そもそもそのページがランダムだったのかどうかということに
気持ちが回らなくなってしまうのです。

言ってみれば、メインに入る前に、トリック自体が終わっているわけです。

ここで今回はすぐに右上の単語を言いましたが、コメントで大西さんにいただいたように、
「その単語を強く思ってください」
と言ってから、当てるのも効果的。

相手はさらに時間がたっているので、ページ数の真偽についてより意識が回りにくくなります。

さらに「単語ではなく、思考そのものを当てる」ということでインパクトも強くなります。

いずれにしても、このマジックは、

「まさかランダムなページを、意図的に言ってはいないだろう。そんなことをしても何にもならないだろう」

という意識を利用しているわけです。

これ、結構引っかかる人が多いので、試してみてください。

現場で見せられて、もしくはここで考えて、「すぐにトリックが分かった人」は、かなり注意力が高い人です。
逆に分からない人は、色々な物事をすごく純粋な瞳で見つめる、信じやすい人かもしれません。

ちなみに開始から24時間で400近くのコメント、本当にありがとうございました。

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単刀直入に申し上げて、泡坂妻夫『しあわせの書』ではありませんか?
六月屋 さん他)
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ありがとうございます。
書籍のページの最初の単語が………という本ですよね。テレビで見たことがあります。

残念ながら今回は。

しかしああいうのを書くのは大変だろうなー、と思います。
あと個人的なしあわせの書はバスト的書籍です。

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同じ本だったのでは?(アッキーさん他多数)
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一番多いご回答でした。

正直、「それがあったか」でした。

しかしまぁ、ご家庭で再現できるレベルとしては、今回の方がラクかと。

僕の本、二冊買っていただいてもまったくもって大歓迎です。

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右上の単語って、ページ数だったのでは?(ちゃーんさん他)
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………。

Kくん「98ページの右上には、『98』と書いてあるはずです!」

Yさん「わぁ、スゴーイ………って当たり前やん」

ノリツッコミで返されました。

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後ろから盗撮してる変態が単語をKに教えている。(OWLさん他)
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え、誰のこと?

Yさん「一人しかいないと思います」

あぁ、うん。

やっぱり。

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適当に言って当てる。(planktonさん他)
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Kくん「右上の言葉は………『鼻毛』!」

Yさん「鼻毛なのは自分やろ」

Kくん「………」

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(前略・中略)
Yさん「結婚はすぐには無理だけど、トリックを教えてよぉ、それからさ、付き合うとか考えてもいいけど・・・」(ari-saさん)
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Yさん「却下」

 

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Kくんはあらかじめ総てのページの内容を覚えていたんだ!(surさん他)
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Kくん「ムリです」

Yさん「私もそう思う」

Kくん「………」

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実はYさんはYさんのようでいてYさんのふりをしたKくんで、ホントは中身は二人ともKくん。(ゆうなさん)
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Kくん「中身になっていいですか」

Yさん「帰っていいですか」

Kくん「………」

というわけで、みなさまステキご回答本当にありがとうございました。

すべて紹介しきれず本当に申し訳ありません。
ひとつひとつ激しく笑いました。

というわけで、このマジック、どうか試してみてくださいね。

 

ちなみに応用ですが。このトリックの結論は、とてもシンプルです。

人間は、「一段階、過去になったものは、疑えない」ということ。

Aという話のもとにBという話になったら、そこからAに戻って疑うのは、非
常に難しくなるわけです。
ですのでたとえば、

「あなたは綺麗ですね」

と言うだけでは、相手は「えー、ホントぉ~?」となるかもしれませんが、

「あなたは綺麗ですね。特に、目がすごくステキ」

と言えば、メインは「目がすごくステキ」に移るため、相手は「綺麗」という
言葉を受け入れざるを得ません。
同じように、

「あなたのこと、好きなんです」

だけよりも、

「あなたのこと、好きなんです。だって、すごく優しいし」

と言えば、同じく相手は「え、優しいかな?」とは考えますが、「好き」とい
う言葉自体をシャットアウトすることはできなくなります。
とにかくあなたが伝えたいことがあるのなら、

まずは「漠然と本音を言い」、かぶせるように「具体的な根拠を言う」こと。

こうすれば、あなたの本音を、相手は疑うことはできなくなります。

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◆ 今回のまとめ。
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○ 人間が疑えるのは、「ラスト」だけ。

○ よって「漠然と本音を言い」、かぶせるように「具体的な根拠を言う」
  ことが、何よりも大切。
人間が認識できるのは、実は表面だけ。
地層のように言葉を重ねてしまえば、深い地層はもう揺るぐことはないんです
よ。

Yさん「でもKくん、マジック得意なんですね! そういう人、憧れるなー!」

Kくん「いやいや、そんなー!」

Yさん「こうやってウソを信じさせるわけですね」

Kくん「………」

Kくん「………」