ATOKと乳と立場。 恋愛を長続きさせるコツ

あなたは「ATOK」ってご存じでしょうか。

日本語変換システムなのですが、これ、異様に賢いです。

たとえば、

「ひしょかにいどう」⇒「秘書課に異動

「となりのへやにいどう」⇒「隣の部屋に移動

というように、直前の言葉によって、正しい変換を選んでくれます。
あぁ、それにつけても秘書課に異動したい。

でも、このATOKを見ていて、恐るべきことを思いつきました。

今回はそんなスタートから、恋愛を長続きさせるコツをお教えします。
 
こんばんは。ゆうきゆうです。

今夜もメルマガ「セクシー心理学」から、こんな話をお届けします。

 

 

さて、色々と賢く変換してくれるATOKを見て、僕は思いつきました。

そうだ!

「ちち」で試してみよう!

言うまでもなく、「ちち」の変換は「父」と「乳」があります。ややこしいです。

果たしてATOKは、この2つをうまく変換することができるのだろうか!?

思いついたら止まりません。

まずはこんな言葉で変換です。

「ぼくのちち」⇒「僕の父」

これは当然です。
この時点で「僕の乳」とか出たら切ないです。

でも変換キーをさらにもう一度押すと、それが出ます。
自分でも1ミリも興味のない体の部分です。

あらためて取り消しを押して、「父」を最優先の変換にします。

さて、ここからです。片っ端から変換です。

「ちちをそんけいする」⇒「父を尊敬する」

「ちちとどらいぶ」⇒「父とドライブ」

このあたりは当然です。
個人的に「乳(単独)とドライブ」というのにも興味を惹かれるのですが、それはスルーしつつ続けます。

さらに変換をしてみます。

「ちちをのむ」⇒「乳を飲む」

おおおおおおお!

ここでちゃんと「乳」で認識しました!

さすがに「父を飲む」では意味不明すぎるからでしょうか。
考えられてます! ATOK!

もっと変換を続けます。

「ちちをなぐる」⇒「父を殴る」

さすがにATOKもSMは趣味ではないようです。
SMよりは親を殴った方がマシ、みたいな発想がステキです。

さらに変換します。

「ちちをすう」⇒「乳を吸う」

おおおおおおお! 再びです!

…いや、うん。純粋に、赤ちゃんのことですよ!?
飲むのも吸うのも、赤ちゃんですよ!?

これはもう、ATOKと自分の名誉のために言っておきます。

さらに続けます。

「ちちとはなす」⇒「父と話す」

ここで再び「父」に。
さすがにバストとトーク、略してバストークはATOK的に認められないようです。危険すぎるようです。

ぜんぜん関係ないんですが、昔、僕の友人が、恋人に、

「今度、父にあいさつしてくれない?」

と言われたときに、彼女のバストに向かって「コンニチハ!」と叫んだところ、それ以来彼女と会うことは二度と無かったそうです。

泣けるエピソードを紹介したところで、さらに変換を続けます。

「ちちをしぼる」⇒「乳を搾る」

おおおおおおおお! すばらしい!

搾るといえば、乳しかない! 父親は搾れません!

…いや、うん。
搾るって、乳牛のことで(以下略)

…と、興奮冷めやらぬままに試したのですが、確実に「乳」と認識するのはそれくらいで、他の変換は、こうなりました。

「ちちとこうろんする」⇒「父と口論する」

「ちちにふれる」⇒「父に触れる」

「ちちにやさしくふれる」⇒「父に優しく触れる」

「ちちをつよくはげしくそれでいていつくしむようにふれる」
⇒「父を強く激しくそれでいて慈しむように触れる」

切ないほどに「父」づくしです。
パパ、もう帰っていいから。

………。

ATOKのスゴさを世に伝えるはずが、いつのまにか自分のバスト情熱こと、
BUSTOKの切なさを世に垂れ流してしまった気がしながら、話を続けます。

◆ 相手の立場に、立ってみよう。

さて、先ほどの変換システム。

「ちちをのむ」⇒「乳を飲む」

のような変換は、「飲むって言ったら、目的語は乳しかないよなぁ」という思考がないとできません。

ある意味、ユーザーの立場に立った思考がないと無理です。

この「相手の立場に立つ」って、ビジネスに限らず、意外に重要なことだったりします。

アメリカの心理学者であるマリアガーは、約200組のカップルを対象にして、
「どんな人間が、もっとも恋愛が長続きするか」
を調べました。

その結果。

「相手の立場にたって物事を考える力がある人」

ほど、恋愛や夫婦関係が長続きしやすいことが分かったのです。

まぁこれ、言われるまでもなく、当然かもしれません。

たとえばエンドレスで自慢を続ける人は、「聞かされる方の気持ち」をまったく考えていません。
ただ自分だけ気持ちよくなればいいと考えています。

こういう人と、ずっと一緒にいようとは思えません。

逆に、相手が何を望んでいるかを先読みして、
「はい、お茶どうぞ」
「次は何を飲みますか?」
と勧めてくれたりする人は、当然ですが、モテます。

これを続ければ、恋愛だって長続きするでしょう。

◆ うまくいかない、そのワケは。

実際にうまく行かないカップルや夫婦を見ていると、

「私の気持ち、ぜんぜん分かってくれない!」
「俺がどれだけ苦労しているか、分かってるのか!」
「私一人だけ、どんなに大変か…!」
「俺は捨てられた! 俺がどんな気持ちか分かるか!」

というように、「自分を分かってもらえていない」ということを、よく訴えます。

また当然ですが、こう自己主張する人ほど、相手を気づかう余裕なんてありません。

ダブルの意味で、よりうまく行きにくくなるわけですね。

よってとにかく大切なのは、「自己主張するより先に、相手の立場に立ってみること」です。

◆ ただ、そのまんま想像だけ。

立場に立つといっても、難しく考える必要はありません。

ただ単に、「今の自分が、相手の年齢・性別で、同じ服を着て、同じポーズをしていたら?」と考えるだけです。

たとえばご主人が仕事から帰ってきたときに、こう考えてみましょう。

「あぁ、私がこんな風にお腹が出た男で、さらに仕事を一日終えて、スーツを着て、家のドアをやっと開いた立場だったら…?」

そう思うと、「お疲れ様でした、くらい言われたいかも」と思えませんでしょうか。

またあなたが男性で、家に帰ってきて奥様と会ったなら、こう考えてみましょう。

「あぁ、俺が少し肌のハリがなくなってきた女で、子供の面倒を見て、なおかつ家で退屈にしている立場だったら…?」

そう考えてみると、同じく「いつもありがと、くらい言われたら嬉しいかも」と思えませんでしょうか。

これはデートでもビジネスでも同じです。

「自分が相手と同じ年齢・年収・地位で、自分のような人間を目の前にしていたら、どう対応されるのが一番嬉しいだろう?」

「私がこの男の立場で、私のような女を目の前にしていたら、どう接してもらうのが一番幸せなんだろう?」

と考えてみましょう。

また泣いたり怒鳴りたくなったら、

「私が男で、目の前の女の子に泣き出されたら、どんな感じだろう…」
「目の前の女の子に大声でキレられたら、どう感じるだろう…」

と考えてみるといいかもしれません。

まぁ、想像しすぎは疲れますので、「たまに」くらいが一番いいかもしれません。

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◆ 今回のまとめ。
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○ 自己主張するより先に、相手の立場を想像してみよう。

○ そうすれば、あと少しだけ優しくなれるかもしれません。

かの軍略家である孫子は、こんな言葉を残しました。

「卒いまだ親附せざるに、しかもこれを罰すれば、すなわち服せず」

訳すなら、

「兵士たちがまだ指揮官に親しみを抱いていないうちから罰してしまうと、決して心服することはない」

という意味です。

何より先に、親しみ。
他のことより先に、相手への気遣いが必要なのです。

ただ「ありがとう」のひと言で、構いません。

自己主張。命令。要求。ワガママ。

これらより、もっとずっと先に、伝える言葉があるはずですよ。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。