ストレスを行動力にかえるたった一つの方法。 ネガティブースター
年始と言えば、思い出すことがあります。
あるお正月。
自分がいいと思っていた女性から、こんなメールが届いたことがあります。
「私、あなたのこと、好きじゃないんです」
この衝撃、分かりますでしょうか。
あまりの内容に驚きが隠せません。しかし、です。
何かの間違いじゃないだろうか!?
僕がそう思っていると、すぐにこんなメールがどときました。
「ごめんなさい! 間違えて送っちゃった!」
あぁ、間違えたんだ! 良かった!
そうだよね! 宛先が違ったんだよね!
僕はすごく安心しました。
すると、メールはこう続いていました。
「間違えて、途中で送信しちゃいました」
そっちの間違いですか。
送り先は、合ってたんですか。
そのあと、再度、全文がちゃんと送られてきました。
なぜ好きじゃないかを、とても分かりやすく、懇切丁寧に説明してくれていま
した。進研ゼミもビックリでした。
限りない切なさを抱きつつ、今夜もセクシー心理学の世界をお届けいたします。
2008年の一発目は、今年一年、ネガティブな気持ちをなるべく感じないで済む方法をお教えいたします。
◆ 手の中の富を失いますか。
あなたは、こんな話をご存じでしょうか。
アメリカで、宝くじを販売する会社が、ダイレクトメールを送っていました。
これ、最初は、
「あなたも当選するかもしれない」
と書いていました。
しかし宝くじを買ってくれる人は、あまりいませんでした。
でもあるときに、
「あなたはすでに当選者なのかもしれない」
と書いてみました。
すると、売り上げが倍以上にアップしました。
この心理はシンプル。
「すでに当選者かも」と言われた場合、誰もが当選している自分を想像します。
ここで「宝くじを買わない」場合、みすみすその状態を逃すことになります。
人は、「何かを得る」ことよりも、「何かを失う」ことを、極度に恐れるものなのです。
もっと言うなら、アメよりもムチの方が、(短期的には)数倍威力があるということです。
うん。自分はムチがアメのこともありますが。
誰も聞いてませんか。そうですか。
◆ 悪口は、誉め言葉より…。
実際、最初の話の僕のように、人間は何かについて気にしだしたりすると、エンドレスでそのことばかり考えてしまいます。
特にそれが「相手を失いそう」というときなら、なおさらです。(そもそも得てないですけど)
また、「ブログが炎上する」ということが、よくあります。
あるブログが、突然たくさんの批判や悪口コメントで埋め尽くされることを言います。
しかし逆に、あるブログが、突然にたくさんの賞賛コメントで埋め尽くされることは、あまりありません。
これも実は同じこと。
人間は、ポジティブなエネルギーよりも、ネガティブなエネルギーの方が、ずっと強いからです。
特に人は、何より不快感を嫌います。
ブログの内容に、ハラが立った。イヤな気分になった。
そのマイナスな気持ちは何よりも気になるので、それを解消しようとして、とにかく反論や批判をしたりするわけです。
その点、誉め言葉は、せいぜい相手や自分を幸せにするためのもの。
プラスはそこまでのエネルギーを出しません。
ですので、あなたを誉めてくれる人が一人でもいたとしたら、それはとても貴重です。
マイナスにばかり目を向けて、そのことを忘れないでくださいね。
◆ その火を、消さないで。
ここで想像してください。
あなたがどこかに行きたくて、走っていたとします。
そのとき、自分の服に火がついたらどうでしょうか。
たぶん誰もが、すぐに止まって、大あわてでその火を消そうとするはずです。
これ、たとえ「100メートル走ったらお金が置いてある」という状況でも同じはず。
とにかくお金よりも火ではないでしょうか。
くわえて、「1万キロ走ったら、お金があるかもしれないし、もしかして、ないかもしれない」というのなら、なおさらです。
しかし!
その状況であっても、止まらないで走ることができる人がいます。
それこそが「成功している人」なのです。
勉強や仕事。
どんなことでも、途中でネガティブな気持ちになることはあります。
特に一人で勉強していたら「さびしい」という気持ちが生まれるでしょう。
これは何よりの不快感。
そして人は、とにかくそのマイナスを解消したいと思い、遊んだり、サボったりしてしまいます。
でも、それでは何かを成し遂げることはできません。
◆ ネガティブを、エネルギーに。
またあなた自身、何かつらいことがあって、イライラすることもあるでしょう。
もしくはメールでイヤなことを言われたり、ネット上で論争をしてしまうこともあるかもしれません。
そんなとき、つい気になって、考えてしまったり、そこを見たくなってしまうことだってあると思います。
このとき、
「気になる! でも、気にしちゃダメだ!」
と考えても「ムダ」です。
断言してもいいですが、理性でそう言い聞かせても、本能は決して聞きません。
直後に気にして、その行動を取ってしまうことでしょう。
だからといって、見たら見たで、やはり心が乱されるはずです。
実は心理学者であるハートリー(2002)は、「ネガティブな気持ちになったときは、『考えないようにする』のではなく、『積極的に別のことを考えるしかない』」と言っています。
すなわち、
「気になるものを、見てもいい! マイナスのことを考えてもいい! しかしそれをするのは、俺が○○したときだ!」
というように決めてしまうこと。
○○に入るのは、勉強でも仕事でも、もしくは何かの目標でも構いません。
ある意味、「ご褒美」にするのです。
くどいほどに言いますが、ネガティブな気持ちは、ポジティブな気持ちより、ずっと強いもの。
そのため同じご褒美でも、「ご褒美にCDを買う」とか「ご褒美にマンガを読む」とか、そういう平和にプラスなものより、ずっと爆発的なエネルギーを生むのです。
先ほどの例なら、「あと1キロ走ったら、火を消していい」と考えるわけです。
実際に1キロ走ったら、火のことについて忘れていることだってあります。
たとえるなら、体についた火を、ロケットエンジンにするようなもの。
止まったり、消したりするのではなく、逆に利用してしまうこと。
これができる人だけが、成功できるんですよ。
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◆ 今回のまとめ。
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○ 人間はプラスの数倍、マイナスに強く反応する。
○ そのためつらいことがあったときに「考えちゃダメ!」ではなく、
「これが終わったら考えていい!」と思うこと。
これこそがセクシーメソッド『ネガティブースター』!
ネガティブな気持ちは、ブースター(増幅器)になるんですよ。
◆ さいごに。
繰り返します。
今年一年、つらいことだってあるでしょう。
イヤな気持ちになることもあるでしょう。
そんなとき、「とらわれる」か、「それを利用する」か。
選択は、どちらかしかありません。
徳川家康は、こんなことを言っています。
「人の一生は、重荷を負て遠き道をゆくがごとし。
不自由を常と思えば不足なし。」
あなたは、常に湧き上がる不自由感を気にしたまま、一生を終えますか?
それとも不自由を受け入れた上で、もっと大きな幸せを求めますか?
その答えは、あなたが決めてくださいね。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
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