仕事の前に、抜いてって。 徒然草の心理術

仕事のための最大の秘訣は「抜く」ことです。

今夜は徒然草から、そんな話をお届けします。
 

あらためましてこんばんは。ゆうきゆうです。

今夜もセクシー心理学から、こんな話をお届けします。

◆ 海外で、抜きました。

さて、少し前に海外に行ったときの思い出なんですが。

日本のホテルって、基本的にネットは無料のことが多いですよね。
ビジネスホテル、もしくは少し高級なホテルに限らず、基本的にたいていはネット無料です。

しかし海外のホテルって、ほとんど、ネットが有料です。
何でなんでしょう。いまだに。このネット社会で。

少し高級なホテルになるほど、無意味にネット料金が高くなります。
一日で数千円なんて当たり前です。

以前に宿泊したホテルでは、日本円換算で、「1分で30円」というものもありました。

30円!? それは安い!

と一瞬思ったんですが。
1時間で1800円。うわぁ。

日本で考えたら、インターネットカフェは、一般的にはだいたい1時間で400円くらい。

そのネットカフェですら、パソコンもついてますし、ジュース飲み放題などの環境がそろって、その値段です。

ホテルはパソコンなしの「ネット環境」だけですし。飲み物も別料金。
それでいて一時間1800円。

何それ、と。

いや自分自身、パソコンが仕事になっているところがあるので、1800円を「投資」と考えることも、もちろんできるんですが。

それでも、「ある場所でもっと安く買えるものを、必要以上に高く払うことへの抵抗感」って、誰でもあるんじゃないでしょうか。

で、その結果。

僕が選んだ行動はシンプルです。

とにかく、必要なメールチェックやサイトチェックなどを、短時間で必死に終わらせる。

そして、それが終わるたびに、LANケーブルを、抜く。

それだけです。

その結果。
2分、3分、1分…みたいな感じでコマ切れになって、その旅行中、ネット時間は、総計15分くらいで済みました。

結局、450円です。

自分では「やったぁ! トクした!」とか思ったんですが。
それでも漫画喫茶1時間より高いとか思うと、嬉しいのか切ないのか分かりませんでした。

でも、ふと考えてみると。

その旅行中、とにかくネットの総計は、全部で15分で済んだわけです。
原稿書きも、かなり進みました。たまっていたメールの返事もすべて書けました。

たぶん、このネットが「分単位課金」でなかったら、間違いなく、ボーーッとネットにつなぎっぱなしにしていたと思います。

漠然とサイトを色々と見て、ニュースを見て、コラムを見て…。
ちょこちょこっとコマメに、「新しいメール届いてないかな…」みたいにチェックしてしまう。

そうなると、総計ネット時間は、間違いなく数時間以上になっていたと思います。

そう考えてみると、15分で済んだというのは、お金以上にトクなことだったのかもしれません。

そのことに気づいてから、日本に帰ったあとも、パソコンのLANケーブルは、基本的に抜いています。

特に原稿に集中しないといけないときは、抜きっぱなしです。

で、コレ。意外に効果あるんですよ。

いえ、もちろん抜いてるのを忘れて、漠然とネットをチェックしてしまうことってあるんです。
で、サイトの更新ボタンを押してみると、「ネットにつながっていません」と。
そこではじめて、「あぁ、そういえばケーブル抜いてた」と気づくという。
少し夢遊病っぽいんですけど。

何にせよそうなると、「あ、じゃあ別にいいや」と思って、また原稿に戻るのです。

たぶんそこでケーブルがつながっていたら、また漠然としたネットタイムが始まるんじゃないかと思ったりします。

こういう、「ちょっとしたこと」で、仕事って結構変わったりします。

◆ ここで、徒然草。

実際、兼好法師が記した、かの「徒然草」には、こんな一節があります。

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「道心あらば、住む所にしもよらじ。家にあり、人に交はるとも、後世を願は
んに難かるべきかは」と言ふは、さらに、後世知らぬ人なり。
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訳すと、こんな感じです。

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「仏の道を目指したい!という気持ちが本当にあるなら、修行する場所なんて関係ない! 家にいたり、人に会ったりしていても、やる気さえあれば、同じはずだ」って言う人は、何も分かってないヤツだ。
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すなわち兼好法師は、

「やる気さえあれば、場所や状況なんて関係ない」というのは間違ってる!

と言っているのです。

この後の文は少し長くなるのですが、簡単にまとめますと。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
寺は、都にいるより、刺激はずっと少ない。娯楽も限られている。
その分、どんなに小さくても、集中はアップするんだ。
だから、寺に行くことには意味があるんだ。
「お寺に来ないと集中できない自分って…」なんて、自分を責める必要はないんだよ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

ということを言っています。

個人的に、この「ケーブル抜き仕事術」も、それに近いものがあると思います。

兼好法師に言わせれば、

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
ケーブルを抜いたら、ネットにつなげてるより、刺激はずっと少ない。
その分、どんなに小さくても、集中はアップするんだ。
だから、ケーブルを抜くことには意味があるんだ。
「ケーブルを抜かないと集中できない自分って…」なんて、自分を責める必要はないんだよ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

ということになります。

もちろんケーブルを抜く以外に、

「喫茶店で仕事をする」
「図書館で勉強をする」
「目の前のマンガを本棚に片付ける」

など、何でも構いません。

大切なのは、どーーーんなに小さくてもいいので、あなたが考える、「仕事」や「勉強」のために、必要な「環境」を整えること。

そして「環境を整えないと、集中できない自分はダメだ…」なんて責める必要は、まっっっっっっっっっったくないということです。

逆に「やる気さえあれば、環境や場所なんて関係ない!」と言い切る人は、もう大間違いだということです。

1でも2でもいいので、効率が上がるなら、環境を変えるべきです。

◆ 恋愛でも。

これは恋愛でも同じです。

恋人がいない。相手が見つからない。

であれば。

合コンでもお見合いパーティでも出会い系パーティでも。

何でもいいから、とにかく「そういう環境に行け!」ということになります。

仏の道に進むために寺に行くのと同じように。
恋愛の道に進むためには、出会いのある環境に行くことです。

「『出会い系パーティにまで行かないと出会えない自分って…』なんて恥じらう必要はない! 環境を変えることが大事なんだよ!」

って兼好法師なら絶対に言う! 言うはずです!

勝手に兼好法師を代弁されても困るかもしれませんが。

いずれにしても、とにかくあなたが思う「環境」に、身を置くこと。

それこそが何より大事なことで、そうしないとダメな自分を恥じたり責めたりする必要は、絶対にない…。

それこそが、兼好法師のベスト・オブ・言いたいことなのではないかと思ってます。

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◆ 今回のまとめ。
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○ どんなに小さくても、環境を変えるということは重要。

○ 環境を変えないと集中できない…。なんて自分を責めなくていい!

というわけで、いかがでしたでしょうか。

大切なのは、今この瞬間、ケーブルを抜く勇気。
マンガを片付ける勇気。
外に出る勇気。

本当にちょびっとでもいいので、変えること。動くこと。

そこには、ちゃんと意味があるんですよ。

(完)

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。