マンガで分かる精神科とカウンセリング 第二回「研修医の立場」
マンガで分かる精神科とカウンセリング 第二回「研修医の立場」
【精神科マメ解説】
精神科の患者さんが「妄想」として「自分は医者である」と話されることがあります。
その場合、
「私は○○大学を出た医者です」「私は第一線で働いている外科医です」
など、比較的ハデな医者像を作ることが多いものです。
よってそれこそ中途半端に下っ端の立場の「研修医である」と話すことは、あまりありません。
「大きくなったら大リーガーになりたい」
「女子アナになりたい」
「素敵な人のお嫁さんになりたい」
という夢を語る子は多いですが、
「高校野球の県大会で2回戦で敗退する高校の、5番打者くらいになりたい」
「地方のテレビ局で、台風のときだけかり出されるレポーターになりたい」
「とりあえず50までに結婚できれば、相手は性染色体が男なら何でもいい」
という夢を語る子が少ないのに似ているかもしれません。
ちなみに研修医の立場は、基本的にどの病院でも一緒です。
まさに雑用として扱われます。
またそのためか、本人も不安で自信がなく、疲れた顔をしていることも多いものです。
よって多くの実習先の病院で、初診患者さんと間違われることもあります。
自分自身、今までに2回経験があります。
待合室で問診票を書き、名前を書き終わった段階で、「はっ、違う!」と気がついたこともあります。
なかなか心に残る思い出です。
◆ 第二回…原案・企画 ゆうきゆう 湯島仁 Dr.さと
◆ 作画 ソウさん⇒ http://sosoh.fc2web.com/
キャラクタ紹介
「官越あすな」
この精神病院の看護師でありナース。
看護師歴は2年目。母親の紹介でこの病院に入る。
最近は仕事にも少し慣れてきた。
二人姉妹の次女。姉の名前は「官越みとる」。
姉は同じく看護師で、都内の内科につとめている。
しかし自分の担当する患者が亡くなってばかりいるので、
最近は転職を考えようとしている。
というわけでまったり連載しております。
この物語はフィクションです。
実在の建造物・人物・団体などには一切の関係はありません。
またここでの内容は、いつでもすべての状況でも当てはまるわけではありません。
すべてを信じず、参考程度にお考え下さい。自分で言った。
コンセプトは「マンガで読むやさしい精神科談義」です。
普通に生活をしていたらなかなか接しない「精神科」を、ソフトな面からとらえてみようと思ってます。
どうかやさしく生温かな目で見ていただければ幸いです。
参照文献
精神医学ハンドブック(山下 格):2007年
精神・心理症状学ハンドブック(北村俊則) 1997年他
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません