精神科医ユウの日記 <97%ノンフィクション 3%アレンジ>
モーニング女医。野望を持つ精神科医。
これは、4人のドクターたちの日常を描いた愛と情熱の日記です。

こんばんは。ゆうきゆうです。
最近ちょっと時間が取れたので、ひさしぶりにゲームをしてみました。

その名も、信長の野望です。

戦国時代を駆け抜ける武将たちがテーマの、一大ドラマです。

織田信長、武田信玄、上杉謙信、足利義輝…。

戦国時代のどの大名でも選んでプレイすることができる、
少年たちにとってはたまらないゲームです。


でも、どの大名でやろう…。

そう思っていたら、こんな大名がいました。



結城晴朝。


名字が自分と一緒。

そしてそれ以上に、この情けないひねくれた表情が、まさに負け人間という
雰囲気を濃厚ににおわせています。

また時代は関ヶ原の合戦の直前のシナリオだったのですが、周囲を
徳川家康に囲まれて、自分の領地は一カ所だけ。
命も風前の灯火です。

難易度も「難しい」と書いてあります。

ゲームにも、結城の人生がすでに断定されています。

あらゆる意味で、自分との共通点がありまくりです。

当然のごとく、これを選びました。

でも、領地も1カ所、部下も最低ラインというヤバい状態。

このままでは確実に死はまぬがれません。


そこで、です。

このゲームには、素晴らしい機能があります。

自分で作った武将を、ゲームで登場させることができるのです。

そこで作りました。




女武将、春日あすかと。




女武将、大和まや。


これでもう、無敵です。

能力も自由に変えられるので、インチキなほど強くドーピングしています。

年齢も、16歳。
寿命も、二人とも約100歳に設定しました。

向かうところ、敵なしです。


ちなみにリオ先生も作ろうとしましたが、面倒なのでやめました。


さぁっ!
二人を部下という設定にして(現実では絶対に不可能ですが)、
ゲームスタートです!




まずは、部下の様子をチェック。




春日あすか、スタート直後なのにもかかわらず、忠誠度59。

あきらかに、「なんでユウくんの下で働かないといけないの!?的な
雰囲気が濃厚です。



ちなみに大和まやの忠誠度は100です。



………………。

こんなこともあろうかと、「結城晴朝の娘」という設定にしておいたからです。



本物に知られたら、殺されますね。



そして、他にも色々とパラメータチェック。




まず教養・統率・知略など、ほとんどの値で、結城晴朝、二人に負けてます。

なんでお前が上司なんだという雰囲気が濃厚です。


さて、ゲームをちょくちょくと進めます。

しかし結城はやはり結城なので、やることがほとんどありません。

周りが強すぎて、ちょこちょこ内政するしかないのです。


それだけではつまらないので、徳川家康との外交をしてみました。

まさにビートルズとずうとるびくらいの差がある大名です。
使者はマヤ先生。


とりあえず、マヤ先生なら何とかなるかと思って、「脅迫」してみました。







案の定です。




現実なら震え上がる状態ですが、
家康には通じません。



雰囲気がものすごく険悪になってしまいました。

ちなみに同じことを、結城晴朝でやってみました。




あきらかに負け犬。


立場を分かってないのはお前だ、と心から突っ込みました。


しかしこのままではラチが空かないので、とにかく他国を攻めてみることにしました。


総大将はもちろん、



この方。

そして攻められる国は佐竹家しかないので、しかたなくそこを攻めます。

いつの時代も、選択の権利がない人間です。


そして臨んだ戦場。
相手の大将が言います。





おのれ、大和まやめ!


呼び捨て!

謝って! 今ならまだ大丈夫だから、謝って!


さぁ、勢いに乗って、戦が開始です!

その直後!




アスカ先生が、
突然に裏切ったーーーーーー!



これは本当にゲームなのですか!?


そしてその直後!




自分の息子も、
裏切ったーーーーーー!






もう、泣くしかありません。



でも、大和まやは裏切りません。

娘だから。


でも二人も裏切って、勝てるわけがありません。

もちろん裏切らなくても、勝てない状況だったのですが。




結局、負けてしまいました。



しかたなく、怒らせた徳川家康に攻められるのを気にしながら、
毎日、大和まやに、小さなお仕事をお願いする日々です。




あぁ。
もう、天下を取れなくても。

この立場逆転を感じていれば、僕はそれで満足だ。






僕は後ろから「ユウ先生、遊んでないでココア買ってきて」という声を感じながら、

静かにパソコン画面を閉じるのでした。


(完)

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ぷちモーニング女医。
シェイクスピアについて語る精神科医たち。
後編も追加しました。

こんばんは。ゆうきゆうです。
最近、リオ先生がこんな話をしてきました。

リオ「なぁ、真夏の夜の夢って知ってるか?」

ユウ「…はい。シェイクスピアの書いた、喜劇ですよね」

リオ「あそこには4人の人間が登場する。
まず女性であるヘレナは、ディミートリアスという男を好いている。
ディミートリアスは、ハーミアという女を好いている」

ユウ「はぁ」

リオ「しかしハーミアは、ライサンダーという男と相思相愛だった」

ユウ「そういえば、そんな話だったような…」

リオ「しかし、突然にあらわれた妖精パックが、惚れ薬である
三色スミレの汁を、ライサンダーにたらしたから、さぁ大変


今どき、「さぁ大変」って、使わないと思います。

リオ「ライサンダーは、ヘレナのことを好きになってしまった」

ユウ「はい。そうすると…」

リオ「そうだ。

ヘレナ→ディミートリアス→ハーミア→ライサンダー→ヘレナ…

というような、ぐるんぐるん回る四角関係ができあがってしまったわけだ」


………。

リオ「これがこの物語の喜劇の理由なわけだが」

ユウ「はぁ」


リオ「………」

ユウ「………」


リオ「俺だったら」

ユウ「………」



リオ「4人ですればいいのに、と思う

ユウ「………」


話が文学的すぎて、いまひとつ何が語られているのか分かりませんでしたが、
リオ先生の本能が、ちょっぴりまた低俗な部分で光ったことだけは、
十分に認識できました。


リオ「…だよな?」

いや、同意を求められても。

ユウ「………で、ですよねー!

リオ「だろだろ!?

そして今日もまた言葉を飲み込む僕でした。
年を一つ取っても、何一つ人間性は変わらないことを感じました。


<後編>

そしてそのあと、リオ先生はこんな風に続けました。

リオ「ちなみにこの話のオチは何か知っているか?」

ユウ「なんでしたっけ?」

リオ「結局、妖精の王様が、惚れ薬の効果を解いてやるんだ」

ユウ「はぁ…」

リオ「すなわちハーミアとライサンダーは、相思相愛に戻ったわけさ」

ユウ「なるほど」

リオ「そこからがこの話の真骨頂だ」

ユウ「は?」


リオ「最後に王様は、ディミートリアスに惚れ薬を使って、
ヘレナを愛するようにしてやったそうだ


ユウ「………」

リオ「そして最後に、王様が、こんなことを言うんだ。

『これで相思相愛が2組生まれて、めでたしめでたしじゃな!』

ユウ「………」

リオ「………」

ユウ「………」


リオ「めでたしめでたし、じゃないと思わないか?

かなり思いました。

リオ「ものすごくさりげなく、ディミートリアスだけ不幸じゃないか?」

ユウ「………」

リオ「まぁ、個人的にはヘレナもとりあえずアリだとは思うが」

知り合いなんですか。ヘレナさん。

リオ「しかし、強制的に部長の娘と結婚させられる新入社員を思い出した」

シェイクスピアを、そんなたとえで語らなくても。


リオ「このやるせない気持ちを、どこにぶつければいいんだ!

ご自分の人生にでもぶつけてください。


色々とやるせない気持ちになりつつ、今後ともよろしくお願いいたします。

あとマーチンさんは、学生時代に演劇でライサンダーをやったそうです。
個人的にはディミートリアスをやってほしかったです。

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